「で、何買うんだよ?」
コンビニの自動ドアを通りながら、流星が聞いてきた。
いや…その前に…
「きゃっ…カッコいい…」
「超イケメン…」
自動ドアですれ違った女性2人が、流星を目で追いながら言った。
「隣にいるの彼女かな?」
「手繋いでるしね…うらやましい」
そう!!
コンビニの店内に入ったはずなのに、手は繋いだまま!!
少し前を歩く流星は気にしていないのか、店内の奥へと向かう。
「あ…あの…流星さん?」
「何だよ?」
「て…」
「て?」
流星は足を止め、後ろに振り返った。
ドキ。
「て?が何だよ?」
首を傾け、意味がわからないという表情で流星が見てくる。
何だよって…
「て…手繋いだままなんですけどっ?」
流星の大きな手に握られた方の手を上げ、言いたいことをアピールした。