「うーん、でも、23歳の社会人からして女子高生ってどうなんかな。恋愛対象になると思う?」

「微妙だね、だって酔って一緒に寝たのに何もなかったんでしょ?」
「それは大人の余裕とかじゃないの?」
「いやいや、子供には手出せないとか思ってたかもよ?」
「はあー。やっぱりJKっても社会人からしたら子供やもんなあ」

大志と2人で会ってから1週間後。
あの日延期になった映画を由佳と見た後、あの日のことを由佳に話した。
好きな人が出来たこと、2人で飲んだこと、年の差が気になること。
5歳なんて、大した差ではないかもしれないが、高校生と23歳はとても遠く感じた。

「でも今日会うんでしょ?聞いてみたら?」
「もう!他人事やと思って!そんなこと聞けたら苦労せんて…」
そう、今日はこのあとグループのオフ会と称した飲み会がある。
「まあまあ、まだ始まったばっかでしょ?2人で遊んだんだし、希望はゼロじゃないと思うよ?」
ツンツンしながらもなんだかんだ優しい由佳とは3年に上がってからクラスが一緒になり仲良くなった。
気を使わなくていい、由佳との間にある空気感がすごく居心地が良くて好き。

「今日も早速アタックしておいで!」
わたしの背中をバシッと叩きながら、由佳は笑った。