静かな廊下。


まだ授業中。


教室に入ったら一気に視線を感じた。


先生 「おい、寺山!どこ行ってた?」


「腹痛くてトイレ行ってた。」


先生 「そうか…仕方ないな…」


馬鹿みたいに信じる先生もいるんだな…


蒼太 「お前、今日は帰ってくるの


早いじゃん!」


「うるさい。黙ってろ。」


蒼太 「もー。今日は機嫌悪いんだね。」


蒼太は俺がサボって女といること知ってて


いつもこうやっておちょくってくる。


せりな 「あ、ねぇ、夏帆…


ここわかんない…」


夏帆 「だからここは…


さっきも言ったじゃんか…」


せりな 「え…そうだっけ…」


先生 「そこ!!なに喋ってるんだ!」


せりな 「っ、ど、どうしよ…」


先生 「喋る余裕があるなら


この問題、解きに来い。」


せりな 「え…む、無理だよ…」


「すいません。わからない子に


いつまでも時間費やしてるの勿体ないんで


俺が解いてもいいですか?」


先生 「え、えっと…まぁ、いいだろ」


黒板に書いてある問題を解いて


席に戻った。