「?!大宮課長」
課長は後ろ手で給湯室の引き戸を
ピシャリと閉めた。
そしてカチッと音がした。

な、なんで鍵なんかかけるの?!

私は後ずさりした。
「な、なんですか?!」
「…」
課長は答えなかった。
恐しく真面目な顔で、
私の両腕を掴むと、
壁まで追いやった。
「痛っ」
さすが大宮課長。
力が強すぎて、私の背中は
壁に強打した。

課長はそのまま両手を離してくれない。

「お前、水本と付き合ってるって
ふざけんな」
「ふざけてないです!
大宮課長には関係ないっ…」

腕をよじってみたけど、びくともしない。
逆に手首がねじれて痛くなった。