「おい、南。お前、
また金額打ち間違えたらしいな」

何も知らず自分の席に
戻ってきた私に、
大宮課長がそう言った。
嬉しそうに
意地の悪い笑みを浮かべている。

「どうやったらお前ほど
ミスができるのか、
教えて欲しいぜ」
「部長から聞いたんですか?」
「ったりめーだ。
お前の悪事は
全部俺に報告されると思っとけ」

なっ…!悪事って!
ただのミスなのに、
なんて酷い言い方!

「大宮課長、
お話し中、失礼致します」
課長の横にスッと現れたのは
隣の島の村山さんだ。