冷たいし、意地悪だし…
何がいいんだろう…

そんなそことを考えていたら
デートはとっくに終わっていた。

「今日はありがとう」
水本くんは私の家の前で車を止めて
そう言った。
「こちらこそ。楽しかった…」
「…あのさ」
水本くんが私の顔をじっと見つめる。
私は恥ずかしくなって目をそらした。
「俺と付き合ってほしい」
「っ!…」
「こんなに好きって思える人、
ゆずちゃんがはじめてなんだ。」
顔が熱くなっていくのがわかる。

だめ、私が好きなのは大宮課長なの。

「始めてみたときに、この子だ!
って思った」

だけど…