振り向くと直属の上司、
冷血・いじわる男、
通称デビル(私と川崎さんの間で)の
大宮課長が不機嫌な顔で立っていた。

イケメン、モデル体型、有名国立大卒、
TOEIC900点、趣味はピアノ…

と、まあ、スペックは完璧なんだけど、
何せ性格が最悪。

「そ、そんな…
大宮課長のことじゃないですよー!」
慌てふためく私に冷たい視線を
投げつける課長。
「へーえ?じゃあデビルって誰?」
「し、知らないんですか?
ルーマニアの男性俳優で、
デビリーニアなんとかっていう…」