そう。誰よりもきらきらと。



優しいだけじゃない。


かっこいいだけじゃない。



セイジは……私を明るい世界に引き上げてくれる。



ぐちゃぐちゃと考えてばかりで、いつまで経っても進まない私に手を差し伸べて。



暖かくて優しいところにそっと置いてくれたんだ。




「ん〜〜〜っ!!
そう!それだよ!やっとエリカもわかってくれた!?
好きな人ってきらきら見えるでしょ?好きな人がいるだけで世界きらっきらでしょ!?」


「あはは。高ちゃんが言ってたことも、あながち間違いじゃないね」


「でしょでしょ〜〜!
相手……はともかく、エリカの成長が見れてあたしゃ嬉しいよ!」


「ともかくって。本当に良い人だからね?」


「うんうん。エリカの好みなんだね」


「あー。信じてない!」


「だって!変人エピソードが強烈なんだもん!
そりゃあ実物見れば良い人ってわかるかもしれないけどさ、その話だけだとただの変人だよ?」


「…………」


「だから、ほら。誰か教えて?」


「それが目的か!断固拒否します」


「えぇ〜〜!!!」



言えないよ。


だって、ちゃんとセイジが好きだって口にしてしまったら、今までみたいに友達じゃいられなくなる気がして。



……それに、高ちゃんのことだ。


絶対からかってくるに違いない。


余計な気を回されて、セイジとくっつけようとしてきたりしたら……この気持ちがバレてしまう。



セイジは優しいから。突き放したりはしないと思う。


けど、きっと困るだろう。


女の子と付き合うとかそんなこと、考えたこともなさそうだし。



ギクシャクしてしまうくらいなら、こんな気持ちは封じ込めておけばいい。