彼女が見えなくなったところで


「はぁ……」


俺はため息をこぼして、貰った飴を眺めていた。


いちご味。


……いちごが好きなのか?


見た目ではオレンジとか柑橘系かと思ったんだけどな。


「人は見かけによらないってほんとだな……」


そんなくだらないことを考えていた。



ていうか、この時間って学校じゃないのか?


ふいに、そんなことまで考え始める。



「まぁ、何でもいいけど……」


俺は近くにあるベンチに座って1日を過ごした。