「今日、委員会の仕事があるから1人で帰ることになっちゃって。それで、少し怖いなぁって思って……」


翼くんには、なぜだか余計なことまで話してしまう。


「なるほどなー。俺が送ってやるよ!とか言いたいんだけど、俺も部活があるしなー。でも、あそこの駅は色んな意味で怖いからなー」


必死になって考えてくれている翼くんに何だか申し訳ない気持ちになって……


「翼くん、ありがとう。今までも何回か1人で帰ることがあったんだけど特に何も起きなかったし、きっと大丈夫だと思う!」


そう明るく言った。


翼くんは少し考えた後、「そっか」と納得してくれた。


その後、前を向いて友達とたわいない話をして笑い合う翼くん。



そんな翼くんとは裏腹に、私の心は再び沈んでいく。