お母さんが作るお弁当はいつも美味しい。 特に玉子焼きの甘さ加減が丁度いい。 こんなにピンポイントで味付けができるなんて本当に尊敬する。 ありがとう、お母さん……。 心の中で密かにお母さんに感謝した。 「あっ……」 突然、夏美ちゃんが声を上げた。 「夏美ちゃん、どうしたの?」 気になった私は夏美ちゃんに問いかける。 「……何でもないわ。早く食べよう」 はぐらかす夏美ちゃん。 だけどね、見ちゃったんだ。