無意識に辺りを見回す。瓶に小さな飴のようなものがたくさん入っていて、ショーケースの中と上にあるのがわかった。しかしそれが何かはよくわからない
「え、あ、このお店って…なんのお店ですか?」
そう質問すると、うさぎの仮面をかぶった少女はなんと!と店中に拡声器でも使ったかというぶっきらぼうな響き渡る声で言う。そして、続ける
「ここは金平糖屋だ。でもただの金平糖じゃない。願いが叶うんだよ。」
そうだ。ここはいわゆる【願いの叶う金平糖屋】なのだ。
彩花はようやく理解した。
「さあ、貴女は何がお望み?」
また小さな女の子のような声に戻って、少女は言った。