ぼけーっとしてると先生に声をかけられた。
「黒木さん、席替えなのでくじ引いてください。」
えっ、席替え!?
知らぬ間に話は進んでいたみたい。
よし、はるくんの隣になれますように。
そう、願かけしながらくじを1枚引いた。
結果は…。
「やったあ!」
思わず、叫んじゃった。
はるくんの隣。こんな偶然他にあるのかな。
それぐらい、嬉しかった。
このままずっと変わらなければいいのに、って。
「お前か、よろしくな」
はるくんの方から話しかけてくれた。
明日からきっと、ドキドキが止まらない。
「うん、よろしく!」

でもこの頃から私と彼は一緒に帰らなくなっていた。
わたしはなぜか嫌な予感がしていた。
その予感は見事に的中することになるなんて、
この時は誰も知らなかった。