彼が帰ったあともずっと遥くんのことを考えていた。
楽しそうに笑う遥くんの笑顔が頭から離れない。
なかなか眠れない夜を過ごした。
夜ベッドに入ってスマホを開く。
「そういえば…」
LINEの友達の中を急いでさがす。
たしか、遥くんのLINE持ってた気がする。
(あっ…)
「あった」
やりとりはあまりなかったけど、嬉しかった。
今日はいい夢が見れそう。
そうそっと目を閉じた。

次の日。
いつもの朝。
だけど、何か違う。
心が浮かれていた。
遥くんに会えると思うと、自然と笑顔になれた。
今日はチャリを全速力でこごう。
玄関を飛び出し、チャリに勢いをつけ、飛び乗る。
いつもより、進みが早い気がした。
飛ばせば5分もかからない。
全速力で学校へ向かった。