実家に着くとお母さんは「おかえり姫愛。」と言って家に入れてくれた。

「どう?上手くいってる?なにか困った事とかない?」ってお母さんは心配してきたので

「あんまりお話し出来ないの。私、話すの苦手だからかな。奏汰さんが悩んでる事にも気がつかなかったの。」とお母さんに悩みを話した。

「そういうのはね、長年一緒にいるとすぐわかるようになるものよ。お父さんの事なんてすぐわかっちゃうんだから。姫愛ももっと……そうね。時間が解決してくれるわ。」とお母さんは笑って言ってくれた。

「そういうもんなんだ。」私はお母さんって凄いなって思った。

奏汰さんとずっと一緒に居られるのかな?

私はちょっと不安になってしまった。

いつか私の事を嫌いになったりするかもしれないって。

「姫愛。不安になる事はないのよ。辛い時はなんでも話せばいいのよ。相手も悲しい顔の姫愛を見たくないはずなんだから。喧嘩してもなにしても最後に笑顔を見せてあげた方が喜んでくれるのよ。」とお母さんは私を見透かした様に言ってくれた。

「お母さん……いつもありがとう。私頑張るね。」と言って部屋に戻って準備をした。

「姫愛ー?お昼ご飯はここで食べていってね。」とお母さんが言ってくれたので

「わかったー。」と答えた。

そしてお昼ご飯をお母さんと食べながら水族館でのデート話とか色々とお話しした。

「若いっていいわねー。お母さんもまたお父さんとデートでもしようかしら?」なんてお母さんが言うので
「いいね。行っておいでよ。」と私は言った。

「姫愛も居ない事だしゆっくり温泉でも行こうかしら。楽しみがまた増えたわ。」と言ってお母さんは笑顔を見せてくれた。