奏汰さんは「僕には姫愛さん以外の人なんて必要ないくらい好きになってしまいました。僕が姫愛さんの事を幸せにするので安心してください。」と言って微笑む。

お母さんは「わかりました。お父さんへは私から伝えておくわ。さぁ、ご飯にしましょう。せっかくデザートまで買ってきてくれたのだからゆっくり食べましょうね。」と言って席に着く。

みんなで緊張しながらパスタとサラダを食べた。
そしてデザートのケーキは感動するくらい美味しかった。

奏汰さんが「毎日のお買い物は僕が仕事終わりにいつもしている事なので僕がしますが、家事は姫愛さんのリハビリもかねて姫愛さんにお願いしようと思ってます。
」と言ってお母さんに話した。

お母さんは「姫愛はいつもお手伝いしてくれているしそれくらいは任せてあげてください。この子の料理は結構美味しいんですよ。」なんて自慢げに言うから私はちょっと恥ずかしくなって「お母さん…恥ずかしいよ。」と照れた。

「そういえば姫愛。用意は出来てるの?あと、たまに顔を見せに帰って来てくれないとお母さん寂しいわ。」とお母さんが困った笑顔で言うので

「たまに帰って来るから少しの荷物で大丈夫。病院で出来たお友達とも遊びたいし。」と私はお母さんに言った。

そして荷物を奏汰さんが持ってくれて家を出ようとするとお母さんは私に抱きついて
「しっかりやるのよ。」と言ってくれた。

私は「お母さん…ありがとう。」と言ってから奏汰さんがお母さんに深くおじぎをして家を出た。
奏汰さんの車はとても素敵でドキドキする。
奏汰さんとのドライブなんて初めてだし。
「僕の家からは海が見えるんですよ。」と言って優しい運転をしながら私に話しかけてくれた。