また朝になり、日課になりつつあるスマホの確認をする。

「色々と教えてくれてありがとうございます。綾瀬さんの事をもう姫愛と呼んでもいいですか?出来れば僕の事も神城奏汰(かみしろそうた)という名前があるので名前で呼んでほしいのですが。お母さんへのお土産はケーキにしようと思ってます。姫愛はどんなケーキが好きですか?」

この文を読んでて思った。
あれ!?私先生の名前全然知らなかった!

私は先生の名前を見てなんて呼んでいいのか困った。

………奏汰さん。

よし。奏汰さんって呼ぼう。

「姫愛って呼んでくれて嬉しいです。私はその…奏汰さんって呼んでいいですか?私の好きなのはショートケーキです。お母さんはティラミスが好きです。奏汰さんの好きな食べ物はなんですか?練習しておきたいので教えて下さい。」

もっと聞きたい事はたくさんあるけど少しだけにしておこう。先生は優しいから全部に答えてくれるだろうけど、あんまり質問ばかりしたら疲れると思うし。

こんな感じのやり取りに幸せを感じる。

恋愛ってこんなに幸せなんだ……。

でも辛い時もきっとあるよね?

奏汰さんなら何をしても怒らなそうだけど。

いや怒ったら怖いのかも。

なんて妄想をずっとしながらまたいつもの日常を過ごしていた。