それからの毎日はとても暇だと感じ、服を着替えたり、お母さんの持って来てくれたお菓子や飲み物を飲んだりと普通に過ごせる様になってきた。

そしてご飯も食べれる様になったのでお部屋移動しましょうねと言われ、四人部屋に移動になった。


そこからまた苦痛だった。


看護師さんがガラガラとベッドやチェストを運び、私は支えられながら移動した。

「新しく入った人？よろしくねー。」とみんなが集まり話しかけてきた。

私は怖かったが「……よろしくお願いします。」とだけ言えた。

私は本当に嫌で、カーテンを締め切って人との距離を遮断した。

それなのにスマホの音などがどんどん聞こえる。

私はまた怖くなった。

また私の悪口を言われているのか不安で仕方なかった。

布団に潜るのにも点滴が邪魔で余計にイライラとした。

体が勝手に震える…。


ご飯までずっとトイレも我慢していたら看護師さんがご飯を届けながら心配そうに「大丈夫？」と聞いてきたけど大丈夫じゃなかった。

「…………安定剤下さい。」震える声で私は言った。

看護師さんが安定剤を打ってくれて少し落ち着いた。
そのまま看護師さんに「何か嫌な事あったの？」と言われ、「スマホの音が怖いんです。」と言った。

それを聞いていた人達がバイブにしてくれたけどバイブですら怖い。

「でもね…綾瀬さん。ずっとこのままじゃあなたの為にならないから。辛い時は声かけてくれていいから少し頑張ってみてね。」と言って看護師さんが部屋を出ていってしまった。