抱き抱えられたまま
ちゃっかり自室まで連れて来られてしまい
ようやく降ろしてくれたのは
まさかのベッドの上…


「すみません。
ありがとうございました…」


心配してくれた事も含め謝罪とお礼を言ったけど
陽向さんの耳に入っておらず
それどころか彼は…


「セツナ…ッ」

「え…」


降ろしてくれたかと思えば突然
今度はアタシを押し倒して上に覆いかぶさり
ベッドに沈むアタシのすぐ横で手をついている。


もしやコレは
床ドンならぬ…ベッドドン…か!?←え、無理ある?


「セツナ…
 本当にアイツから何もされてないのか?」

「な…なんですか急に…
 何もされてませんけど…」


どちらかと言ったら
この状況的に
今アナタが何か仕出かそうとしているのでは
ないんでしょうか。


「本当に…?」

「え、ちょッ」


ち、近いから!

疑っているのか知らないけど
どんどん顔を近付けてこないでくださいッ
ついでに体も密着させようとしないでくださいッ


「他のヤツに取られるの
 すげぇイヤだ…」

「そう言われても…」


そもそも誰のモノでもないんすけど…