『え?お前今、どこにいるんだよ?』

「どこって…
それ聞きます?」

『まさか…セツナんとこか!?』

「ご名答。
 さすが勘がいいね」


悠長な吹雪さんとは裏腹に
陽向さんはというと・・・


『彼女の家で何してんだ!?
 まさかお前…手ェ出したのか!?』


お怒りのご様子。


「ちょっと待ってって。
 まだ手は出してないし…
 というかその前に寝ちゃったというか…」

『どういう事だよ!?
 “まだ”ってなんだよ!?
 セツナ寝てんのか!?
 ま、まさかお前…アイツを脱がして…
 裸にしたのか!?」


耳元で怒鳴られ続け
挙句、なんやらかんやら妄想も踏まえて
大騒ぎしている陽向さん。

吹雪さんは
思わずスマホを耳から離し
彼が落ち着くのを待機。


「まぁなんにしても
 とりあえず来てもらってもいいかな。
 オレも1人でどうしたらいいかわかんなくて
 困ってるし」

『今すぐ行く!
 絶対彼女に触るなよ!
 近付くな!離れろッ!!』


一気に捲し立てられ
吹雪さんが返事をする前に
勝手に電話を切られてしまった。


「…怒らせたな」


だろうね。