《夏side》
どうしよう。どうしようどうしよう!!
私に部長なんて出来るわけないよ…

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「ねえねえ宮下さん」
それはとある放課後の美術室。
私に猫なで声で話しかけて来たのは私が所属する美術部の顧問、大山 静子先生。
嫌な予感しかしない。
大山先生が私を呼ぶ時は何かをお願いしようとしている証拠。

夏「えと...な、なんですか?」
大山「宮下さんって2年生でしょう?だから、良かったら部長、お願いしたいんだけど...」

思ったより内容が重かった。
私は極度のあがり症だというのに。

夏「ああああの、先生、私、そういうのはちょっと...に、苦手なんですけど...」
大山「そうは言ってもねぇ...2年生で美術部まとめられるのは宮下さんしかいないと思ったのよ〜」

そんな...!!
私以外にもいっぱいいるじゃない!!
でも反論する気力も無く、ただただ早くこの場から逃げたかった。