電話を切ると同時に、チャイムが鳴る。




ピ~ンポ~ン




きっと、若社長であろうと、玄関まで行って、ドアを開けた。





『何度も電話したんだけど…
出ないから心配になって……』



と、慌てた様子で訪ねて来てくれた。





『ちょっと、体調が良くないだけです…迷惑かけてすみません…』



『昨日の事、引きずっているのかい…?』





『それは…
大丈夫です。若社長を信じていますから…』




と、安心させたくて言った。




『今日はゆっくりしておいて、仕事は気にしなくていいから!』





『すみません…』



玄関で会話を終わらせ、若社長は仕事に戻って行った。