誰にも言えなくて苦しい恋……
恋に気づいた
それと同時に失恋した
恋を……教えて
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奈々は、大和に好きな人がいることを聞いて……初めて自分の気持ちに気づいた。何度か大和からラインがきたけど、見ることができなかった。
いつも一緒にいる恵は優しいから慰めてくれる。だけど、その優しさが痛くなる。恵から離れる……と、孤独を感じる。
そんな時、大和が会いに来た。二人の恋が今……始まる。
恋を……教えて……
いつも……いつも……
私ばっかりが好き過ぎて怖いよ……
あなたとずっと一緒にいたい
永遠に変わらぬ愛……
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奈々が途中で帰ってしまった日から、何かが変わり始めていた。
奈々を慰めたけど、今までとは違う……奈々が離れていく……
本当に息苦しい……孤独……もうやだよ……1人は……一緒にいてくれるだけでかまわないの……奈々……
私の目に映るのは奈々だけだった。私の頭の中は奈々だけ……
すぐには忘れられなくても
そのうち思い出さなくなる
だから今まで通りに普通に……
なのに頭から離れなくて困る
キミが……
キミの声が……
キミとの思い出が……
いつかは……とは思っても
そんなの遠い未来にしか思えなくて……
このまま時間が止まった世界にいるみたいで……
オレ1人が世界に取り残されたんじゃないかって思えて……
心が冷えていく
オレの一度きりの人生の途中なんだ……
この広い世界でたった1人……
キミに会いたい……
こんな風に心が冷えることも……
切ない気持ちも……
知りたくなかった
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葵の兄……薫……
薫の本心は、奈々のことが好きだった。奈々と葵が両思いだと感じていた。だから、手が届くとは思えなくても、奈々のことを遠くから見守っていた。
だけど、このままで、奈々のことを大事にできるかな?離れた方がいいんじゃないかって思って、高校は寮のあるところを選んだ。
なんで兄弟で同じ子を好きになっちゃったんたろうな……葵じゃなかったら、諦めたりはしなかった。たとえ想いが通じなくても、たとえ近くにいられなくても、たとえもう会えなくても、もう一生会えなくても、奈々がどこかで幸せでいてくれるなら……と思って離れた。
だけど、実際に離れたら、奈々に会えなくて……心が冷えていく自分に気づいただけだった。
寮生活にも慣れてきた高校2年目の夏休み、家に帰ると……母親から奈々が葵じゃない男と付き合い始めたと聞いた。俺は何のために奈々から離れたんだ?
奈々が高校に行ってから会えなくなったと、母親がしょげていた。奈々に会えたらと、お土産を買ってきていたので、一緒に渡しに行こうと言うと、ウキウキと支度を始めた。
お土産を持って、二人で行くと、奈々と奈々の母親が笑顔で迎えてくれた。久しぶりの奈々の笑顔を見て……わがままだってわかってるけど、奈々を一人占めしたいと思った。もう諦めない。もう他の男に渡さないから……想いがあふれて……これからはもっと家に帰ろうと決心した。
いつもと変わらないこと
だけど今まで通りにできない
流されるように過ぎていく日々
だけど日常は変化する
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付き合いはじめたばかり……
「なんでそんなに照れてんの?今までと変わらないだろ?」
「だって……つきあってるんだって思ったら……」
夏休みになっても、部活ばっかりでほとんど会えないし、部活で疲れてるみたいで電話の回数も減ってきた。
部活の友達と遊ぶと聞いていた。メグと遊びにでかけたゲーセンで彼を見かけた。部活の友達だけじゃなくて、女の子もいた。ダブルデートのときにいたあの子もいた。
彼が会おうしなければ、このまま終わってしまうのかな……胸の中が冷えていくみたいで息苦しい。どうすればいいの?