遥は元々写真を撮るのが好きで。
風景は勿論の事、道端の草木や花、はたまた何の変哲も無い玄関のドアやテーブルに置かれているコップまで、何故か彼はよく写真を撮っていた。
付き合ってからは、しょっちゅう私の写真を撮っては彼の携帯の待ち受け画面にされていて。
正直恥ずかしいからやめて欲しかったけれど、そこまで本気で嫌だと思っている自分もいなくて。
逆にそれだけ、遥に想われているんだなぁ、なんて少し嬉しく思う自分がいた。
───でも。
暫くしてから私は、彼の異常に気が付いた。
あれは遥の家に泊まっていた時。
彼が会社に呼び出されたと渋々と出掛けて行った日があった。
彼は出会った頃の私の警戒を解く為なのか、携帯も何もかも全て勝手に見ても構わない、といつも豪語していたのもあったので、彼が帰ってくるまで暇を持て余していた私は、遥のパソコンを借りて暇潰しをしようと電源を入れてみた。
案の定、私の写真がトップ画になっていて、思わず苦笑いが零れる。
……でも、そこまでは“想定内”、だった。
風景は勿論の事、道端の草木や花、はたまた何の変哲も無い玄関のドアやテーブルに置かれているコップまで、何故か彼はよく写真を撮っていた。
付き合ってからは、しょっちゅう私の写真を撮っては彼の携帯の待ち受け画面にされていて。
正直恥ずかしいからやめて欲しかったけれど、そこまで本気で嫌だと思っている自分もいなくて。
逆にそれだけ、遥に想われているんだなぁ、なんて少し嬉しく思う自分がいた。
───でも。
暫くしてから私は、彼の異常に気が付いた。
あれは遥の家に泊まっていた時。
彼が会社に呼び出されたと渋々と出掛けて行った日があった。
彼は出会った頃の私の警戒を解く為なのか、携帯も何もかも全て勝手に見ても構わない、といつも豪語していたのもあったので、彼が帰ってくるまで暇を持て余していた私は、遥のパソコンを借りて暇潰しをしようと電源を入れてみた。
案の定、私の写真がトップ画になっていて、思わず苦笑いが零れる。
……でも、そこまでは“想定内”、だった。