胸の締め付けが急になくなったと思ったら、あっという間に遥が下から手を入れて、スルリとブラを脱がされる。

すると、噛みつくようにキスしていた遥が、ふと顔を離して今度は自分の服に手を掛けた。

サッと条件反射で胸を隠すと、それを見ていた遥がクスリと小さく笑う。

その妖艶さにドキリと心臓が跳ねて、堪らず視線を逸らした。

それからまたゆっくり彼の方へと視線を戻すと、ネイビーのスウェットを脱ごうとしているだけなのに、その横顔が堪らなく色っぽくて。

つい、状況も忘れてドキドキしてしまい、ジッと見入ってしまう。


遥は顔も勿論綺麗だけれど、身体も適度に鍛えられていて。

スウェットを途中まで持ち上げた時、彼の薄っすら割れている綺麗な腹筋が見えた。

サッとそのままスウェットが持ち上げられて、綺麗な上半身と共に遥の顔が見えた時、ふと遥がこちらを流し目で見てくる。

その色っぽさにまたドキリとして、今度は恥ずかしさに勢いよくくるりと彼に背を向けた。


遥はスイッチが入ると、途端に色気が半端ない。


このギャップにいまだに慣れなくて、背を向けたまま動けずにいると、ツーッと背中に指を這わされる。


「やっ……」


恥ずかしさと、ゾクリとする感覚に思わず声が漏れると、後ろで遥がクスリと笑う。


「……ゴメンね」


そう私の耳元で囁くと、ふわりと私の髪を横に流してうなじにキスを落とす。




───これは、遥が今から私を“抱く”という合図だ。