3日ぶりに会う茜くんは、いつにも増して格好良く見えてしまう。
腕まくりした紺色のカーディガンも、お財布とスマホだけ持った姿も、全部が格好良く輝いて見えて、何だか思わず泣きそうになってしまった。
「あ、茜くん、久しぶり...!」
「あー、そうだっけ」
……やっぱり、私は茜くんに3日会えないだけでもすごく辛いけれど、茜くんからしたら会ってないことに気付きもしない程度のものだよね。
わかってはいたけど、ちょっとショック…。
「桃ちゃん、最近全然茜に会いに来ないから、どうしたのかと思ってたよ。
茜も心配してたよな」
ニヤニヤしながら茜くんの方を見る要くんを、「でたらめ言うな」と一蹴する茜くん。
なんだ、でたらめなのか…。
「…私は会えなくて寂しかった、けど」
「…あ、そ」
ふい、と顔を背けてしまった茜くん。
少し寂しいなぁ。