『柊、今どこ?』



分かっているけど聞いてみる



『うちにいるよ。』



コンコン・・・

壁際のソファーに座るあたしの向こう側・・・

微かに壁を叩く音が聞こえる



『あの、夕飯食べた?』


『や、まだだけど?』



その答えにちょっとだけホッとする

実は食べきれない位作ってしまったおかず達



『夕飯、食べに来ない?』



思いきって誘ってみる

電話の向こうの柊は一瞬だけ言葉に詰まり?
その後・・・



『三十秒で行く!』



と答えた。

そう、柊はあたしの部屋の隣の住人

ドタバタと戸締まりに奔走する姿が目に浮かぶ