疲れでぐらりと意識が揺れた時

突然、また朝と同じ大音量で携帯が鳴りだした!


“また?”



『やっ、やばい!』



慌てて携帯を取り出して、とりあえず通話!

また泉だったら!?
今度こそ殺される!


ところが、
電話の向こうから聞こえてきたのは怒声ではなく


『あの・・・』



と呟く小さな声。



『侑月?』



『あ、はい。』



朝とはまるで違う、本当に、幸せな気持ちで目が覚める。



『柊、今どこ?』



受話器から聞こえてくるのは、柔らかで優しい侑月の声



『うちにいるよ。』



コンコン・・・

電話口に聞こえるように軽く壁を叩く