ヘトヘトになりながら、ようやくたどり着いた自分のマンション

階下から見上げると、隣の彼女の部屋には、暖かな灯り


俺の帰る部屋は真っ暗だけど・・・
彼女の部屋の灯りに心が和らぐ


出来ることなら暖かそうな彼女の部屋に、“疲れた”って帰りたい


とはいえ、俺たちはまだ始まったばかりで、そんな風に甘えられる関係でも当然なくて



『食いもん、なんかあったっけ・・・』



冷蔵庫の中身を想像しながら侘びしく部屋の鍵を開けた



『ない・・

牛乳と・・・味噌??』


腹が減ってあちこち覗いてみたものの、まともなものといえばその二つのみ・・・

こんな事なら遠回りしてでもコンビニに寄るべきだったと後悔するが

それももう後の祭り。



『駄目だ、もう無理』



こうなったらもう寝てしまえと
着替えもせずにベッドに飛び込み、布団を被った