拓海の大好きな
“ゆづ先生”は・・・


実は、お互いに“お隣さん”から“恋人”に昇格したばかりの俺の恋人。

拓にとってそうであるように
俺にとっても譲れない“特別で大切な人”。


この調子じゃ、まだ当分拓海には言えないなと

ひっそり小さくため息をつく。






『そろそろ帰るか』



散々遊んで夕方4時。

拓海と二人、電車に揺られて家路へと急ぐ。

いつの間にか
傍らで、俺にもたれて眠る拓海

駅に近づいても起きる気配のない奴を背負って、
結局、そのまま歩いて帰った




『遅い!』



疲れた体でようやくたどり着いた兄貴の家

待ちくたびれて怒る泉に拓海を渡し

ようやく・・・俺の土曜日が終わる


・・・疲れた。
(今週も・・・)


先週は公園で野球
先々週は、水族館

考えてみれば、これで三週連続の“子守な土曜”