「蒼!」
「うわぁ!天空、どーした?」
突然、飛びついた私に蒼はあからさまに驚いた。
「えっと…!あ、ごめん!何?」
「え?何って何が?」
「何か言いに来たんでしょ?」
「それを今聞く!?…いいよ、天空は何?」
「いいの?それじゃあ、朝倉先生のクラスだよね?」
「そうだけど…。朝倉がどうかしたの?」
「朝倉先生について、教えてよ!」
もっと先生の事を知りたい。
確かに禁断の恋だけど、
だけどさこれで終わりなんて寂しいじゃん。
趣味が合うで話すとか…ありそうじゃない?
「やだ。」
彼から返ってきたのは意外な言葉だった。
「え?」
「やーだ!じゃあ、俺、次体育だから。」
「え、ちょっと、待ってよ!」
え、なんか不機嫌?
先生と何かあったのかな?
…この時。
私がもっと蒼のいつもとの違いに気づいてあげられたらよかったのに。
先生を知れた嬉しさと断られた苛立ちで私は疑問には思ったもののあまり深くは考えていなかった。
ごめんね。これも私の悪い癖?