茂が生まれてからというもの、原田の溺愛っぷりが凄く、周囲が呆れる程だった。 幸せが増せば増すほど、手放すときは辛くなる。 覚悟はしていたつもりだったが、もしも原田の身に何かあれば、この世で茂と2人でやって行けるのだろうか。 さよの心の片隅にいつまでも居座っていた。