翌日、あたしは雛と同じ高校に編入することになった。

あたし用の制服はまだ届かなくて、でも雛のを着ている。

クラスは雛と、瀬吏たちと同じクラスだ。

教室に入る前に、担任を紹介されて、そこから始まった。

「転校生だ。入れ」

先生の合図で、教室にはいった、

教室には、瀬吏たちもいて、あたしの顔を見てびっくりしている。

クラスメイトもそれは同じ。

「華宮 姫凛です。雛凛とは、双子であたしが姉です。今までは海外にいました。これからよろしくお願いします」

軽く自己紹介をして、指定された席へ向かう。

それは、雛の1つ後ろで、実質は陽楓の後ろだ。雛の隣は櫂茉で、あたしの隣は紫土である。

席につくと、紫土と陽楓、そして櫂茉があたしと雛の顔を交互に見る。

あたしの後ろは瀬吏で、瀬吏の席は窓側の1番後ろ。

そして、瀬吏の隣は玻取だ。

出席が確認されると、陽楓がこっちを向いた。

「雛の双子なんだ……ってか、雛って姉いたんだね」

「まあ、今まで海外にいたしね」

陽楓はあたしと雛の方を交互に向きながら話す。

「……やばい、どっちみても同じ顔……」

櫂茉が零した、その言葉にあたしは笑った。

「……あの、みんなの名前聞いてもいいかな?」

一応、席近くだし。と付け足す。…もう、知ってるんだけど。

そんなあたしがヘマしてしまわないか、雛はみつめてくる。

「俺は櫂茉だ。櫂茉様と呼ぶがいい」

そういった櫂茉に紫土が突っ込む。

「お前に様なんかつけるやつは変人だな」

紫土は抑揚があまりなく喋るから、そこもまた突っ込みとしては面白い。

「僕は陽楓!よろしくね、姫!」

陽楓は元気よくあたしに手を伸ばしてくれる。

あたしはその手の温もりに触れたくて、手伸ばした。そして、手のひらを握った。

「……紫土だ」

やっぱり、どこからみても銀の孤狼。

鋭く光る瞳は、まるでなにかを見透かしていそうだ。