しばらくして、かいとと絵莉は一般病棟に移った。
白い部屋、規則正しい機械音、集中治療室と比べると一般病棟のほうが、機械数が少ない。
それに、どこか懐かしさがある。
そのようにかいとは思った。
かいと「やっと帰ってきた~」
集中治療室を抜け出せた、かいとは達成感に満ちていた。
絵莉「たしかに、解放感があるね」
いつもの病室であることは、変わりがないが、絵莉が入るので、懐かしさと新鮮な感覚をかいとは感じていた。
かいと「これで、勉強に打ち込める」
絵莉「私も、論文に打ち込める」
かいと「頑張りましょうね、絵莉さん」
絵莉「そうだね、かいと君」
かいとは受験勉強を、そして絵莉は論文製作を始めた。
そこへ、絵莉の親友である裕子がやってきた。
裕子「遅くなって、ごめん絵莉」
絵莉「裕子、ちょうどよかったこれ今書き終わったんだけど、見て」
絵莉の論文を仕上げる速度は異常なくらい速い、そう思いながら、裕子は絵莉の論文をみた。
裕子「内容的にはいいんだけどさ」
絵莉「うん」
裕子「『免疫』っていう字が『免許』に間違って変換されている」
裕子に指摘された、絵莉はすぐに誤字を確認して修正した。
絵莉「本当だ。ありがとうね裕子」
裕子「どういたしまして」
絵莉「このデータ教授に渡しといて」
裕子「教授なら、もうすぐ来ると思うよ」
絵莉「本当に?」
絵莉は目を輝かせた。
裕子は、絵莉は心から教授を尊敬しているのだと思った。
裕子「うん、カフェでお茶してから来るっさ」
ーーカフェーー
麻友子は、いつもどおりカフェに来ていた。
すると、見たことのある顔がいた。
教授「見たことのある顔とは、誰のことかね?」
麻友子「やっぱり、佐々木教授でしたか」
麻友子は佐々木教授と顔見知りだったが、普段は大学で研究ばっかりでしていて、病院に顔出す機会がないので、麻友子は一瞬誰だかわからなかった。
ちなみに、この佐々木教授は、絵莉が所属する研究室の責任者である。
佐々木教授「ちょっと、お見舞いにな」
そういう佐々木教授の側にはお土産があった。
麻友子「患者さんによっては、食事制限ありますよ」
お見舞いに食べ物を持ち込むのはこの病院のルール上いけないのである。
佐々木教授「あっ……まああとで医局に仕入れておくことにしよう」
麻友子「あっ……ありがとうございます」
複雑だったが麻友子は嬉しかった。
佐々木教授「麻友子君」
麻友子「はい、教授」
佐々木教授「……優君とは順調かね?」
佐々木教授は、優と麻友子が付き合っていることを知っていた。
麻友子「まあ、はい」
どこで、情報を手に入れたのか麻友子は謎であったが素直に答えた。
佐々木教授「私が聞きたいことはこれではない。」
コーヒーを飲みながら教授がいった。
麻友子「なんでしょう?」
佐々木教授「黒崎 絵莉という女性の病室をしらないのかい?」
いきなり、教授が聞いてきたので麻友子はびっくりした。
麻友子「その患者がどうかしましたか?」
佐々木教授「私の研究室の一員なんだ」
教授いわく、将来は立派な研究者員になること間違いないそうだ。
麻友子「私の教え子ですよ」
佐々木教授「そうか!!」
麻友子は教授を絵莉の病室に案内しながら、絵莉について語っていた。
麻友子「絵莉ちゃんは頭がよくて、美人であとスタイルもよくて」
佐々木教授「誰よりも、研究熱心だ」
麻友子「はい、あっこちらです、教授」
佐々木教授「通りすぎるところだったな」
麻友子「すみません。」
麻友子と佐々木教授は絵莉の病室に入っていった。
裕子「教授と、麻友子さんだ」
裕子も、受験生のときに麻友子に絵莉と一緒に、勉強を教えてもらっていたので顔見知りであった。
絵莉「お久しぶりです、教授」
佐々木教授「絵莉君、元気だったか?」
教授は心配そうに聞いた。
研究に集中できないほど、絵莉のことが心配だったのだ。
絵莉「はい、このとおり元気です!!」
絵莉は、元気よく答えた。
麻友子「元気でよかったわ」
絵莉「だから、退院できないですかね?」
麻友子「……いいよ」
絵莉「本当にいいんですか?」
麻友子「うん、あとで退院後の説明するから、医局来てくれる?」
絵莉「わかりました」
その話を、かいとは絵莉がいなくなったら寂しくなるなと思いながら聞いていた。
かいと「……おめでとうございます。 絵莉さん」
絵莉「ありがとう、かいと君」
絵莉は嬉しそうに、かいとは寂しくいった。
絵莉「教授、論文できました。」
絵莉は教授に、論文が書かれたパソコンを見せた。
佐々木教授「なるほど」
佐々木教授は真剣に論文を読んでいた。
かいと「絵莉さん、この問題わからないので教えてくれませんか?」
かいとは、いつものように絵莉にわからない問題を聞いた。
絵莉「この問題は裕子が得意じゃない?」
そういうと、絵莉は参考書を裕子にみせた。
裕子「そうだね。教えてあげよう、若き受験生よ」
裕子はかいとに問題の解説をした。
かいと「ありがとうございます」
裕子「どういたしまして」
佐々木教授「絵莉君」
裕子が解説をしている間に佐々木教授は論文を読み終わっていた。
麻友子「その前に、絵莉ちゃんに話したいことあるから続きは後にしてくださいね」
佐々木教授「わかった」
絵莉「わかりました」
佐々木教授と絵莉は寂しくいった。
麻友子と絵莉は医局に向かった。
病室に残ったメンバーでかいとの受験勉強を応援しています。
裕子「さあ、頑張るのだ若き少年」
佐々木教授「入るなら、ぜひ私の研究室に」
かいと「……ここ病院なんで静かにお願いいたします」
賑やかな教授と医大生だなと思いながらかいとはいった。
絵莉と麻友子は医局の一室で絵莉の症状を話していた。
麻友子「……結論からいうと」
麻友子は重い口を開いた。
絵莉「末期の全ガンですか?」
全ガンとは全身ガンの略称であり、身体中にガン細胞が転移している状態を意味する。
麻友子「そうよ」
暗い表情を浮かべるのと対象的に絵莉は明るかった。
絵莉「治療法は抗がん剤でお願いします」
麻友子「……」
麻友子は黙ったなぜなら抗がん剤でも完治する可能性は極めて低いからだ。
絵莉「先生?」
麻友子「何?」
絵莉「がんばります、私」
絵莉は笑顔でいった。
その笑顔をみて麻友子は誓った。
麻友子「私もがんばる。治そうね」
絵莉「はい」
絵莉に背中を押された麻友子であった。
絵莉「では、私病室戻りますね」
麻友子「うん」
絵莉が病室に向かった後、麻友子は部屋で考え事をしていた。
教授「ここにいたか、麻友子君」
麻友子「……教授」
教授は机の上にあった絵莉のカルテをみた。
教授「……やはり全ガンの末期か」
麻友子「……はい」
優「絵莉ちゃんなら乗り越えられる、信じよ」
優も麻友子を心配して部屋を訪れた。
麻友子「そうだね」
教授「私も過去の研究データみて参考になりそうなものがないかみてみるよ」
麻友子「よろしくお願いいたします」
教授「よし、これでも食べるか」
そういうと教授はお土産として持ってきた饅頭を開けた。
麻友子「美味しいです……」
優「あんまり、抱え込むなよ」
麻友子「うん」
白い部屋、規則正しい機械音、集中治療室と比べると一般病棟のほうが、機械数が少ない。
それに、どこか懐かしさがある。
そのようにかいとは思った。
かいと「やっと帰ってきた~」
集中治療室を抜け出せた、かいとは達成感に満ちていた。
絵莉「たしかに、解放感があるね」
いつもの病室であることは、変わりがないが、絵莉が入るので、懐かしさと新鮮な感覚をかいとは感じていた。
かいと「これで、勉強に打ち込める」
絵莉「私も、論文に打ち込める」
かいと「頑張りましょうね、絵莉さん」
絵莉「そうだね、かいと君」
かいとは受験勉強を、そして絵莉は論文製作を始めた。
そこへ、絵莉の親友である裕子がやってきた。
裕子「遅くなって、ごめん絵莉」
絵莉「裕子、ちょうどよかったこれ今書き終わったんだけど、見て」
絵莉の論文を仕上げる速度は異常なくらい速い、そう思いながら、裕子は絵莉の論文をみた。
裕子「内容的にはいいんだけどさ」
絵莉「うん」
裕子「『免疫』っていう字が『免許』に間違って変換されている」
裕子に指摘された、絵莉はすぐに誤字を確認して修正した。
絵莉「本当だ。ありがとうね裕子」
裕子「どういたしまして」
絵莉「このデータ教授に渡しといて」
裕子「教授なら、もうすぐ来ると思うよ」
絵莉「本当に?」
絵莉は目を輝かせた。
裕子は、絵莉は心から教授を尊敬しているのだと思った。
裕子「うん、カフェでお茶してから来るっさ」
ーーカフェーー
麻友子は、いつもどおりカフェに来ていた。
すると、見たことのある顔がいた。
教授「見たことのある顔とは、誰のことかね?」
麻友子「やっぱり、佐々木教授でしたか」
麻友子は佐々木教授と顔見知りだったが、普段は大学で研究ばっかりでしていて、病院に顔出す機会がないので、麻友子は一瞬誰だかわからなかった。
ちなみに、この佐々木教授は、絵莉が所属する研究室の責任者である。
佐々木教授「ちょっと、お見舞いにな」
そういう佐々木教授の側にはお土産があった。
麻友子「患者さんによっては、食事制限ありますよ」
お見舞いに食べ物を持ち込むのはこの病院のルール上いけないのである。
佐々木教授「あっ……まああとで医局に仕入れておくことにしよう」
麻友子「あっ……ありがとうございます」
複雑だったが麻友子は嬉しかった。
佐々木教授「麻友子君」
麻友子「はい、教授」
佐々木教授「……優君とは順調かね?」
佐々木教授は、優と麻友子が付き合っていることを知っていた。
麻友子「まあ、はい」
どこで、情報を手に入れたのか麻友子は謎であったが素直に答えた。
佐々木教授「私が聞きたいことはこれではない。」
コーヒーを飲みながら教授がいった。
麻友子「なんでしょう?」
佐々木教授「黒崎 絵莉という女性の病室をしらないのかい?」
いきなり、教授が聞いてきたので麻友子はびっくりした。
麻友子「その患者がどうかしましたか?」
佐々木教授「私の研究室の一員なんだ」
教授いわく、将来は立派な研究者員になること間違いないそうだ。
麻友子「私の教え子ですよ」
佐々木教授「そうか!!」
麻友子は教授を絵莉の病室に案内しながら、絵莉について語っていた。
麻友子「絵莉ちゃんは頭がよくて、美人であとスタイルもよくて」
佐々木教授「誰よりも、研究熱心だ」
麻友子「はい、あっこちらです、教授」
佐々木教授「通りすぎるところだったな」
麻友子「すみません。」
麻友子と佐々木教授は絵莉の病室に入っていった。
裕子「教授と、麻友子さんだ」
裕子も、受験生のときに麻友子に絵莉と一緒に、勉強を教えてもらっていたので顔見知りであった。
絵莉「お久しぶりです、教授」
佐々木教授「絵莉君、元気だったか?」
教授は心配そうに聞いた。
研究に集中できないほど、絵莉のことが心配だったのだ。
絵莉「はい、このとおり元気です!!」
絵莉は、元気よく答えた。
麻友子「元気でよかったわ」
絵莉「だから、退院できないですかね?」
麻友子「……いいよ」
絵莉「本当にいいんですか?」
麻友子「うん、あとで退院後の説明するから、医局来てくれる?」
絵莉「わかりました」
その話を、かいとは絵莉がいなくなったら寂しくなるなと思いながら聞いていた。
かいと「……おめでとうございます。 絵莉さん」
絵莉「ありがとう、かいと君」
絵莉は嬉しそうに、かいとは寂しくいった。
絵莉「教授、論文できました。」
絵莉は教授に、論文が書かれたパソコンを見せた。
佐々木教授「なるほど」
佐々木教授は真剣に論文を読んでいた。
かいと「絵莉さん、この問題わからないので教えてくれませんか?」
かいとは、いつものように絵莉にわからない問題を聞いた。
絵莉「この問題は裕子が得意じゃない?」
そういうと、絵莉は参考書を裕子にみせた。
裕子「そうだね。教えてあげよう、若き受験生よ」
裕子はかいとに問題の解説をした。
かいと「ありがとうございます」
裕子「どういたしまして」
佐々木教授「絵莉君」
裕子が解説をしている間に佐々木教授は論文を読み終わっていた。
麻友子「その前に、絵莉ちゃんに話したいことあるから続きは後にしてくださいね」
佐々木教授「わかった」
絵莉「わかりました」
佐々木教授と絵莉は寂しくいった。
麻友子と絵莉は医局に向かった。
病室に残ったメンバーでかいとの受験勉強を応援しています。
裕子「さあ、頑張るのだ若き少年」
佐々木教授「入るなら、ぜひ私の研究室に」
かいと「……ここ病院なんで静かにお願いいたします」
賑やかな教授と医大生だなと思いながらかいとはいった。
絵莉と麻友子は医局の一室で絵莉の症状を話していた。
麻友子「……結論からいうと」
麻友子は重い口を開いた。
絵莉「末期の全ガンですか?」
全ガンとは全身ガンの略称であり、身体中にガン細胞が転移している状態を意味する。
麻友子「そうよ」
暗い表情を浮かべるのと対象的に絵莉は明るかった。
絵莉「治療法は抗がん剤でお願いします」
麻友子「……」
麻友子は黙ったなぜなら抗がん剤でも完治する可能性は極めて低いからだ。
絵莉「先生?」
麻友子「何?」
絵莉「がんばります、私」
絵莉は笑顔でいった。
その笑顔をみて麻友子は誓った。
麻友子「私もがんばる。治そうね」
絵莉「はい」
絵莉に背中を押された麻友子であった。
絵莉「では、私病室戻りますね」
麻友子「うん」
絵莉が病室に向かった後、麻友子は部屋で考え事をしていた。
教授「ここにいたか、麻友子君」
麻友子「……教授」
教授は机の上にあった絵莉のカルテをみた。
教授「……やはり全ガンの末期か」
麻友子「……はい」
優「絵莉ちゃんなら乗り越えられる、信じよ」
優も麻友子を心配して部屋を訪れた。
麻友子「そうだね」
教授「私も過去の研究データみて参考になりそうなものがないかみてみるよ」
麻友子「よろしくお願いいたします」
教授「よし、これでも食べるか」
そういうと教授はお土産として持ってきた饅頭を開けた。
麻友子「美味しいです……」
優「あんまり、抱え込むなよ」
麻友子「うん」