■研究室

大学研究室では、大学教授から、大学院生、大学生まで様々な立場の人間がいる。

厳しい医学部入試を突破した絵莉も大学生の一人として研究に没頭していた。

絵莉「教授、こちらが参考データとなります。」

佐々木教授「ありがとう、絵莉君、来年ゼミ選択だろ?」

絵莉「はい」

佐々木教授「うちのゼミに来なさい」

絵莉「はい、教授ありがとうございます‼」

研究医を目指している絵莉は嬉しかった。

なぜなら、憧れの佐々木教授にゼミ勧誘されたからである。

絵莉が、ここの大学を選んだのも佐々木教授がいるからだ。

裕子「よかったね絵莉」

彼女の名前は、牧田裕子。

絵莉の親友である。

代々家系が医者なので、医学部に進学いうならば親に決められたルートを歩いてきた。

佐々木教授「裕子君もどうかね?」

裕子「私は医者を目指しているので……」

佐々木教授「君は研究者向きだと思うが」

同じ医学部でも、医者と研究医で進路が別れるのである。


裕子「ちょっと検討しておきます。」

裕子は親にいわれて医者に慣れといわれ医学部を受験したが、最近自分は医者ではなく、研究者向きであることに薄々気づいていた。

絵莉「裕子と一緒ならゼミがもっと楽しくなるね」

嬉しそうに絵莉がいった。

教授(男だらけの研究室が賑やかになるわい)

裕子「教授、いやらしいこと考えました?」

教授「な……なにも考えていないが……」

絵莉「顔がにやついていましたよ?」

教授「そんなことない……」

裕子「はいはい」

絵莉「面白いですね、教授」

教授「……いいから君達は帰りなさい」

絵莉「えっ……あっこんな時間」

裕子「本当だ。帰ろうか、絵莉」

絵莉「そうだね」

裕子「では、教授失礼します。」

絵莉「失礼しま…………」

絵莉と裕子が研究室を出ようとした、その時絵莉が倒れた。

バタ

裕子「…………絵莉?絵莉」

教授「絵莉君?絵莉君?」

裕子と教授は焦ったように絵莉に声をかけたが反応がない。

裕子「教授、救急お願いします」

教授「ああわかった」

教授が救急に電話をして救急車が到着、絵莉は緊急搬送されることになった。