■医局

医者達が患者の命とどのように向き合うか、考える場所である医局。

そこで、一人の若き女医がパソコン、医学書を交互に眺めていた。

その様子をしばらく優は見ていた。

麻友子「……びっくりした」

かいとの存在に麻友子は気づいた。

若き女医、麻友子は優と同じく今年から研修医を卒業したのであった。

医大生時代から付き合ってきた優の恋人でもある。

優「クマできてるよ。また徹夜してた？」

優は優しい声で彼女にいった。

麻友子「えっ、嘘」

麻友子は鏡を取り出した。
化粧では誤魔化せないくらいのクマが目にできている。

麻友子「本当だ。……クマの対策考えないとね」

優「また、患者について調べてるの？」

麻友子は一生懸命、患者に向き合っており患者それぞれに合った治療方法を調べている。

しかし、徹夜につながってしまうため、優は麻友子が心配なのである。

麻友子「……ちょっとね」

麻友子は暗い顔をした

優「悩みがあればいつでも聞くから」

麻友子「本当に？」

麻友子は輝かしい目を見せた。

優「うん」

麻友子「ちょっと疲れたからカフェいこ」

病院内のカフェが麻友子のお気に入りである休憩場所なのだ。

優「了解」

麻友子「優のおごりでね」

優「………………うん」

優はためらったが、彼女が頑張ったご褒美だと思い、しぶしぶカフェへと向かった。