■絵莉の病室

麻友子が急いで来ると、絵莉は心肺停止寸前だった。

絵莉の病状から心肺停止は避けなければならない。
麻友子はプレッシャーとたたかいながら心臓マッサージを続けた。

麻友子「絵莉ちゃん頑張れ」

看護師「血圧低下しています、このままだと」

それでも麻友子は諦めなかった。

麻友子「戻れ」

麻友子の思いが叶い、絵莉は心配停止をなんとか間逃れた。

裕子「麻友子さん」

絵莉の急変に驚いた裕子は、不安そうに麻友子を見つめた。

麻友子「気づいているかもしれないけど……」

絵莉は末期のがんで、手のほどこしようがないこと、絵莉自身もそのことを知っていること、いつ急変するかわからないこと、このことを麻友子から聞いた裕子は泣いた。

裕子「どうして、絵莉が……絵莉が何かしましたか……」

麻友子「裕子ちゃん」

泣いている裕子を麻友子は抱き締めた。

裕子「麻友子さん」

麻友子「何もできなくて、ごめんね……何も」

麻友子が謝っていると、優が来た。

優「麻友子……」

裕子「優さん」

麻友子「……私治療法探してくる」

麻友子は追い詰められていた。

優「やめろ麻友子、体壊すぞ」

麻友子「優は黙ってみてろっていうの?絵莉ちゃんがこのまま……」

麻友子はそういうと涙を浮かべた。

裕子「絵莉が居なくなったら……」

佐々木教授「絵莉は頑張っている」

優「佐々木教授」

佐々木教授「患者が頑張っているのに、医者が弱くなってどうする?」

麻友子「……教授」

佐々木教授「これ、絵莉くんが目覚めたら渡しといてくれ」

そういうと、佐々木教授はレポートを差し出した。

裕子「絵莉が書いてたレポートですか?」

佐々木教授「そうだ、では私は失礼する」

そういうと、教授は去っていった。

麻友子「私も頑張ろ……」

教授の言葉に感激をうけた麻友子だった。