「おはようございます、拓海さん!」
「あぁ、菜帆…。おはよう」
拓海さんはフニャッと笑う。
か、可愛い…!
拓海さんの彼女になってから数日が経ち…。
「起きた時、一番に大好きな人の顔が見られるって、すげー嬉しい。幸せ」
…今日も拓海さんは甘い、です。
私のときめきポイントをことごとく突いてくるよ!この人!
…ズルすぎる。
でもね、
「私も…幸せです」
毎朝そう思えるようになったんだ。
拓海さんがいるから。
恥ずかしいけど、少しずつ口にしてみようと思うんだ。
だって、拓海さんが嬉しそうな顔してくれるから。
「菜帆、可愛い。最高」
「なんでですか…。そんなんじゃないです…」
拓海さんは、時々…じゃないな、事あるごとに、私への褒め言葉をいくつか投げかけてくる。
…どう反応していいのかわからない。
慣れてないから。…というか、これからも慣れないと思う。
「いや、もう朝から拝みたい。本当に」
「拝む要素なんてどこにもないですよ…」
「ううん。もう本当に、存在自体が尊い」
あ、もう何言ってもダメだ…。
…壊れてる。
壊れてる(異常)、が通常運転の拓海さんは……今日も正常です。
…よかったよかった(?)
…こんな時間が好きだったりする私がいて…。
ただいま困惑中であります。