「・・・・・・・どうしたものか。」

目の前には真っ白で何も書かれていない紙が1枚。私は最初に物語の主人公や簡単な内容を書いてイメージを膨らませていく。
「はぁ〜。ダメだ・・・・・絶対無理だよ。ヤクザって何!?まだ書くとも言ってないのに・・・普通初めて書くなら学生とかからじゃないの!!」

頭を抱えながら一人で愚痴る事しか出来ない自分が情けない。

「もぅ〜!!今日はいいや!!だって無理だし・・・・うん。いいよね・・」

無理やりに自分の頭を違う方向へとやり、ふと時計を見ると針は3時30分を差していた。

「3時半か・・・。気分転換にぶらりとしようかな」

特にする事もない。家に居ても今の状態では何も思い浮かばないし、少し外の空気を吸ってきた方がいいかもしれない。

「よし!出掛けますか」

いつもいいイメージが思い浮かばない時は家の近くの公園に行って頭や気分をすっきりしにいくのはもはや日常の一部になっていた。

小さい公園だけど花が沢山あって親子連れをよく見かけていた。

「どうせ公園に行くだけだし、服はこのままでいいか」

ジーンズと長袖Tシャツといういかにもな部屋着でもちろんメイクなどする訳もない。

外は少しずつ寒くなってきていた。

今自分は何がしたいのか、どんな事を書きたいのか、日々過ごす中でだんだんと自分自身が分からなくなりかけてた。

これから寒さがます中で自分の心まで寒く凍っていく感じがして、私は自分が気付かない内に焦っていたのかもしれない。