どこで学んできたのか。
どうにも器用なその舌で、いとも簡単に飴は奪われて。
それでもまだ終わることのなく、たまにチュッと音がする度、体は熱くなっていく。



「……ん、はぁ」



あたしの声が漏れてしまうとともに、唇の間から溶けかかった飴も漏れてくる。



「……はぁ……っ、止まんなくなりそうだから続きは夜な」



唇を離して、そう告げて、満足そうに自分の口に持ってきた飴をかじる。



「……っ」



少し離れていたからだろうか、あたしの体はまだ離れたくないって言ってる。



「物足りなさそーな顔してんな。あとでたっぷり可愛がってやっから。今はトイレでも言っとけ。間違ってもその顔で部署戻んなよ」


「……へ?」



たしかにまだお昼休みが終わるわけではないから、部署に戻らなくてもいいけど。

でも、戻るなと言われた理由がわかんない。



「めっちゃエロい顔してるから。今すぐここでしてぇけど我慢してんだから、さっさとトイレでも行ってこい」