私がそう言うと、嘉人くんは目をキラキラさせて、

「いいよ!」

と答えた。

だけど、まだ噂になると困る。

「でも、先生が嘉人くん家に来た事も、
お泊りした事もみんなには内緒なんだよ。
嘉人くん、守れるかな。」

「うん。僕と先生のお約束ね。」

嘉人くんは小指を出す。

ふふっ かわいい。

指切りなんて、2年生になるとなかなかしない。
嘉人くんは、精神的に少し幼いのかもしれない。

私は嘉人くんと指切りをする。

それから、再び瀬崎さんとお料理に戻った。


3人で晩ご飯を食べ、瀬崎さんと嘉人くんでお風呂に入る。

私はそのあと、入らせてもらう。

アパートのお風呂より広くて、足を伸ばして入れるのが嬉しい。

ゆったりと浸かって、いつものニャンコ柄のパジャを着ると、リビングで瀬崎さんが待っていた。

「夕凪、おいで。」

私が瀬崎さんの所へ行くと、瀬崎さんは私の手を取って、膝に座らせた。