「ええ!?
じゃあ、また今度、寄り道しよ?
いいでしょ? パパ。」

嘉人くんは、瀬崎さんを見上げる。

「そうだな。
またそういう機会があれば、今度は海に
寄り道しよう。」

「やったぁ!」

瀬崎さんの返事を聞いて、嘉人くんは嬉しそうに飛び跳ねる。

ダムの上を3人で向こう岸まで散歩して、また戻ってくる。

こうしていると、ADHDの嘉人くんも普通の子となんら変わりはない。

むしろ、素直で明るくてとってもいい子。

きっと自分の好きな事、やりたい事をしている時間だからなんだろうな。

嘉人くんがお友達から人気があるのは、遊ぶ時は、自分の好きな事をしているから、こういういいところが前面に出ているせいかもしれない。


私たちは、散策を終えると、再び車に乗り込み、家路につく。