「ルナになんか合ったらどうしたらーー」

葵が、珍しく戸惑ってる。

ルナになんか合ったらーーー?

ルナにーーーー。


「葵、奴等のことは葵が一番、分かる筈だ。
大方、奴等の車の写真あるんだろう」

「ああ、あるけどーー」


「もう、分かるだろうーー
葵なら、調べられるだろう。
取り乱すな、強くいれ。
王雅の幹部の千崎 葵だろう!!」

いつだって冷静な葵が、こんなにも取り乱す。

ルナはすごいよ。
俺達の心の中に、こんなにも大きくなったんだからーー。

葵のカバンの中に入ってるミニパソコンを取り出す。

「小さいけど、いい仕事するよコイツ」

あの車の車種、ナンバー。
割り出しなんて、葵がすれば一発だ。

「出た。N市の倉庫にいる鬼刀(キトウ)で間違いないな。ヤスに電話しておく。
車で行かなきゃ、バイク置いてきたし。
最悪だ」

仲間のヤスに連絡した。