「ルナ、大丈夫?
震えてる。なんか、された?」

違うのに、体が震えちゃう。

「違うの。
大丈夫……なんか色々不安なだけ」

体育とか、帰り道とか、朝も……………。


葵くん、心配そうな顔。
こんな顔して欲しくないのに…………。

「髪っ、今日いつもと違うね。
可愛いね」


急に話題を変えた葵くん。

髪?
あー、ツインテールか。

「体育が、ダンスだし。
邪魔かなって………。変じゃないかな?」


なんだか、心地いい。
ポン。
頭に置かれた葵くんの手に。

「可愛いっ、ルナ。
誰にも、見せたくないよ」

違うドキドキが、私を襲う。


「俺いるんだけど!!いちゃつくな‼
葵が、気づく前から気づいてたわ!!」

後ろをルーズに歩く、雅くんは葵くんに怒鳴った。



玄関に貼られた紙に、目が行く。

なにこれ?

学年人気ランキング??

「なんだこれ!?」

雅が、叫ぶのを目で追うとーーー

"学年で、彼女にしたい人気ランキング第一位 
南ルナ"ーーーー。


なるほど。

みんな、ルナが好きな訳か。

「俺のルナなのに………」


「いや、俺のだからっ」

バチバチ。

最近、顔を会わすといつもこうだ。