「「………………」」

なんの障害もなくなり、それは急激に夜となり、夜の9時。
ついに来た‼

暗くなった旅館の、通路に私達はいた。

「暗いね。
なんだか、怖いよっ雅くん」

「大丈夫、ルナは俺が守るよ‼」

暗い室内とは言え、周りは薄暗い。

私は、雅くんの腕に自分の腕を絡ませ歩いた。

カチャン……………。


ひゃっ!!!

私は、驚きから雅くんを押し倒してしまう。


「うわっ、ルナ大胆だな。
まさか、ルナから来るなんてっ、嬉しいけど……」

何を誤解したのか、喜ぶ雅くん。





ドンッーーーーー

壁に手を付き、私を見つめる雅くんにどきまぎしてしまう。



雅くんーーーー?


真剣な瞳に、逸らせない。

「積極的なルナも、好きだけどさあ。





ルナは、やっぱり俺の下にいる方が好きかな。

だってさあ…………………



顔がよく見えるからっ」







カァァ、と暑くなる体。

体温だけじゃない。

加速するドキドキ。