「雅くん、ベット使っていいよ。体、きついでしょう?」
風邪ひいてる雅くんに、ソファでなんて嫌だ。

「え、いいよ。
ルナ、ベット使いなよ」

君の気遣いは、暖かい。
だけど今、その気遣いを受けちゃいけない。

「いいの、私……布団あるからっ。
寝ていいよ?」


私の気遣いに、君は押し黙った。


「………じゃあさあ、ルナと寝たい」


バコッ!!

一瞬、何が起こったか分からない。
だけど、葵くんの手が振り下ろされた。

「いてーな、何すんだよ葵!!」


殴られたみたい。


「バカかよ、人の女ベットに誘うな。
いいから、早く寝ろよ。
この、変態ストーカー!!」


葵くん………やっぱり変だ。
前は、こんなこと言わなかったのにーー。


キッ、と負けずに睨みつけたのは、雅くん。

「覚えてろよ葵!!
ルナ、奪ってやるからな‼
おやすみ‼」

勢いよく怒鳴った雅くんは、私のベットにダイブした。

ちらり、と葵くんを見たら
雅くんを睨んでいた様に見えた。