背筋が、妙にひんやりする。
「いや、ルナ助けて‼」

ルナの背中に隠れる俺。

絶対隠れるとか無理だけどーー。

「葵くん、大丈夫。
私何もされてないから」

慌てる様に言うルナは俺をそれでも、庇った。

「ルナは、甘いよ雅に‼
雅は、野獣だよ‼夜中とか、気を付けて‼」

「満月だしな。
確かに、野生の勘が働くわ。
俺は、きっと狼になる‼
予感がする!!」


「ほらっ、ルナ来いよ。
狼になる前に‼」

ぐいっーーー

ルナが、葵に引き寄せられた。

悔しい………。

悔しいけど、仕方ないよな。

ルナは、葵のだから。