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「大丈夫ですか、ルナちゃん」

「ああ、悔しいけど葵の腕の中だしな。
大丈夫」

「ルナちゃん、顔真っ赤ですね。
熱あるのかな?」

「ああ、悔しいけど葵がついてるから大丈夫」


本当、悔しいけど。

「…………………雅、冗談いらない。
なんのネタだよ。場を読めよ」

葵は、ルナを横抱きに抱き締め、見つめてる。

「場を読んだ結果、和ませようかと………」

「いらないから。
病院まだ??ルナ、ゴメンね。
一人で、堪えさせてゴメンね」


葵……………。

葵が、物凄く羨ましいよ。

最初に好きだった俺よりも、葵を選んだルナが。

でも、分かるんだ。
葵は、優しい。

仲間にも、クールだけどとても優しい。

だから、ルナは葵を選んだ。

「葵くん…………ゴメンね。
スケート、楽しかったよ」


ルナ…………?

「ルナ、大丈夫?
ゴメンね、スケートなんて俺が誘ったから」



「違うよ、ルナはすごく楽しかったよ。
みんなと、はじめてのおでかけ。
また、スケート行きたいな」


君が

笑った。


苦しそうなのに、笑顔でーーー。


また、無理して笑う。