仕事を見ていても思うけど、野村くんは勘が働くタイプだ。

洞察力に優れていると言うのが、その勘に繋がるのかもしれない。




一度脱線した話を戻すべく今度は私が口を開いた。

「モナは同じような立場で意見してくれるかなと思って、今日一緒に居て貰っています。
最近、会社で永田係長は隙あらば野村くんと寄りを戻す方法はないかと聞いてきますよね?」

私が言うと、気まずそうにしながら永田係長は眼鏡を押し上げた。