「…彼女は?その話を知ってるの?」

私の隣に座るモナに視線をやりながら、永田係長が言う。

先日、私に付き合っていたと語ったときのような緊張が二人に漂うのを感じた。

確かにデリケートな問題だし、出会って間もない女性に話すにはハードルが高い内容だとも思う。

「それもすみません。
モナには色々相談してしまうので、あの日の事も含めて知っています」

他の人の恋愛事情を、他者に話すのは確かに無礼かもしれないけど私も困っている。

しかも相談相手は他でもないモナだ。